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斜視

斜視とは

斜視とは,両眼の見る方向がずれていることをいい、もう片方の目が内側や外側、あるいは上や下に向いている(右眼で見えているところと、左眼の見えているところが違う)状態のことを指します。
目の位置がずれると、両目で正しくものを見ることができなくなる上に、両眼でものを見て立体感をつかむ機能が弱くなったり(両眼視機能異常)、片側の視力の発達が妨げられたり(斜視弱視)します。
眇(すがめ)、ひんがら目(ひんがらめ)、藪睨み(やぶにらみ)、ガチャ目、ロンパリ、寄り目とも言われたりします。
眇は、片目が細い、あるいはつぶれているさまを表すこともあり、ひんがら目は「僻目(ひがめ。僻眼とも)」が変化した言葉です。
また、ロンパリは、一方の目でロンドンを見つつ、もう一方の目でパリを見ているさまに例えた語であるとされております。

斜視の原因

残念ながら斜視の原因で多いのは「原因不明」ということです。脳をCTスキャンで測ってもどこにも異常がみられないという方もいます。ですが、現在、考えられる原因で以下のものがあります。

  • 目の筋肉や神経などの異常
    目を動かす筋肉や神経にわずかでも異常があると、目の位置がずれてしまい、両目が一緒に正しくものを見ることができなくなり、斜視になります。
  • 遺伝や脳の異常による両眼視の異常
    遺伝や脳の一部にわずかでも異常があると、それが原因で、両眼視が上手にできない場合、それぞれの目がバラバラな方向を見るようになり、斜視になります。
  • 強い遠視
    目はものを見るときに、そのものにピントを合わせます。近くを見るときには、目は内側によりますが、遠視では、強くピントを合わせないと、はっきりと見えないため、目はかなり内側によってしまい、斜視になる場合があります(=調節性内斜視)。
  • 視力不良
    病気やけがなどで片方の目の視力が悪くなると、両眼視ができず、視力の悪い方の目が斜視になる場合があります。大体の場合、その目は外側を向きます(外斜視)。

斜視の種類

原因による分け方
麻痺性斜視(眼筋が麻痺している)

共同性斜視(眼筋が麻痺していない)
ほとんどは共同性斜視です。

目の位置による分け方(一般に斜視といった場合はこれを指します)
内斜視(目が内側に向いている)

外斜視(目が外側に向いている)

(内斜視は斜視全体の7割をしめ、内斜視と外斜視がほとんどです。)

上斜視(目が上に向いている)

下斜視(目が下に向いている)

回旋斜視

状態による分け方
恒常斜視(常に斜視状態になっている)
間欠斜視(たまに,またはなる条件下で斜視になる)

そのほかに、通常の斜視にたいして、「偽斜視」というものがあります。
乳幼児は、左右の目の間隔が広いため、内斜視のように見えるのです。
斜視ではないものの、潜在的に斜視の因子をもっている「斜位」もあります。

斜視の治療

斜視の治療は、基本は手術です。目には6つの筋肉がついています。特殊型を除き、6つの筋肉の中で基本的となる、上下内外に動かす4つの筋肉(上直筋、下直筋、内直筋、外直筋)を手術で操作して、眼の方向を変えます。
眼球を動かしている外眼筋の長さを短くしたり、位置をつけかえたりして、両目が同じ方を向くようにします。

例として、このような方法でおこないます。

  • 短縮法
    筋肉を切って縮めることにより、目を動かす方法。例えば、内直筋を短縮すると、内側に動きます。
  • 後転法
    筋肉を付着部で外し、今までの付着部よりも後ろ側、すなわち、筋肉を緩める方向に付け替えることにより、目を動かす方法。

例えば、内直筋を後転すると、外側に動きます。

  • 短縮と後転の併用

例えば内直筋を短縮し、外直筋を後転することによって、より大きく内側に動かすことができます。
眼球自体には、傷はつけません。ですが、手術の晩に痛みが出ることもありますから、入院を勧められた場合は素直に入院されることをお勧めします。大人の場合は、点眼麻酔で手術がおこなわれます。
しかし、斜視の程度が強い場合や、乳幼児の場合は、全身麻酔で手術がおこなわれます。
全身麻酔の場合は、しばらく入院する必要があります。
手術によって、いったん目がまっすぐになっても、少しずつもとの位置に戻っていくことがあります。
この場合は、斜視の再手術がおこなわれます。斜視の手術では、「戻り」を計算して、「過矯正」することがあります。